EUT アップサイジング事例
日本電気計器検定所 様
複数のAccessファイルを統合し 既存のシステムを改良
アップサイジングによって複数拠点での一元管理を実現
日本電気計器検定所は、家庭の玄関先等でよく見かける、電気メーター等の検定などを行い、これにより電気の取引の適正な実施を行うために設立された組織です。その業務処理を行うためにあたっては、これまで社内、もしくは社外(株式会社インフォース)で開発した Access のファイルを複数利用しており、検査の受取から進捗、入金、顧客情報の管理等をおこなっていました。
● 前任者のシステムを改良
もともと社内の前任者が作ったものでしたが、そのシステムは業務を熟知している方がおつくりになっただけあって、きちんと業務に即したものが作られており、なお且つとても素人が作ったものとは思えないような、素晴らしいコーディングが施されたシステムでした。
ただ担当者が変わるということで、サポートと機能の変更業務を行うためにAccess 開発に定評のある株式会社インフォースが選ばれ、その後のメンテナンスを行うことになったのです。
しかしながら、Access そのものの弱点である、運用を続けているうちにパフォーマンスも低下し、また11拠点でそれぞれ独立したシステムを利用していたため、データの共有もできず、別の拠点での過去のデータを調べる場合ときなどでは、運用上とても苦労をしていました。
● 拠点での一元管理を実現
さらに今年から拠点を11拠点から4拠点に縮小する方針が決まったため、それに合わせて今までの Access ファイルを精査し、一元管理する必要性が迫られるようになりました。
拠点を縮小するにあったって、閉鎖する拠点での過去のデータ等を参照できるようにするためには、複数で同時利用可能はクライアント/サーバーシステムにアップサイジングすることが必要だったのです。そこで今まで取引実績があり、アップサイジングにも技術を持っている株式会社インフォースに、2008年の 4月アップサイジングを依頼して本格的なシステムの導入に踏み切ることになったのです。
株式会社インフォースではアップサイジングだけではなく、ネットワークインフラの設定から、ハードの調達、SQL Serverの販売等、システムに携わる業務をトータル的に行い、その結果問題が起こっても全て株式会社インフォースだけで対応できる、体制をつくりました。
3月末に全てのシステムがリリースされ、今までできなかったデータの一元管理、ネットワーク環境下でのスムーズな運用がなされるようになりました。パフォーマンス、セキュリティ、バックアップ体制の強化もなされるようになり、ミッションクリティカルな環境で安定的に稼働しています。
● 最終的にアップサイジングでベストのシステムを構築
Access のシステムを社内で構築されたお客様の中には、所詮素人が作ったシステムなのでプロに作ってもらった方が良いものができる、そう信じ込んでいる方がたくさんおられます。しかしプロである我々の目からみても、お客様のシステムはとても良く出来ていてそれ以上のものが果たして作れるのだろうか、と思う場面も少なくありません。
もちろん作り方に問題があるケースもありますが、何より自分の会社のシステムに愛着をもち、手間暇かけて作られたシステムは、作った方の思いが込められていて、機能的にまったく外しているということはほとんどありません。そこには時間も思いも込められている会社の財産ですから、それを使わない手はないと私どもは考えています。
とかくプロのベンダーに頼むと要件定義の部分で問題が起こりがちですが、この方法であればその部分で問題が起こることはなく、使い易いシステムを安価に安定的に稼働させることができるのです。
アップサイジングでSQL Server に切り替える。これからはシステム導入を成功に導く一つの開発の手段として、こういう方法を検討することも主流な選択の一つになっていくのかもしれません。